○綾川町在宅寝たきり老人等おむつ手当給付事業実施要綱
平成18年3月21日
告示第56号
(目的)
第1条 この告示は、寝たきり老人等に対し、おむつ手当を支給することにより、日常生活を支援し、寝たきり老人等及び介護者の福祉の増進を図ることを目的とする。
(対象者)
第2条 おむつ手当給付の受給対象者(以下「受給者」という。)は、綾川町に居住する65歳以上の要介護3以上の者で次の各号のいずれかに該当する者とし、綾川町家族介護用品支給事業の支給決定を受けていない者とする。
(1) 在宅において寝たきりとなっている者(別表第1に規定する日常生活動作の状況において、全介助に該当する項目が1項目以上及び一部介助に該当する項目が2項目以上あり、かつ、その状態が継続すると認められる者)
(2) 在宅において重度の認知症の症状が継続している者(別表第2に規定する精神状態が2項目とも重度の者又は1項目が重度で、かつ、1項目が中度の者で問題行動の中度以上が2項目以上ある者)
(給付内容及び方法)
第3条 おむつ手当の給付は、年額6万円相当のおむつ手当クーポン券とする。
2 おむつ手当の給付は、認定を行った月から前条に規定する資格要件に該当しなくなった月までとする。
3 おむつ手当クーポン券により購入できる物品は、介護用消耗品に限るものであり、介護保険法(平成9年法律第123号。以下「法」という。)第41条に規定する福祉用具の対象用具及び法第44条に規定する特定福祉用具に該当するものを除き、要介護者の処遇に直接かかわるものとする。
4 おむつ手当クーポン券は、あらかじめその使用に関し町に協力する旨を届け出た事業所(以下「協力事業所」という。)においてのみ使用できるものとする。
5 事業の対象者は、協力事業所において第3項に掲げる介護用品をおむつ手当クーポン券により購入し、協力事業所は、暦月ごとに受け取ったおむつ手当クーポン券に受領書の写し等町長が必要と認める書類を添付して、町に請求を行い、町は、この内容を審査し、協力事業所に対し代金の支払を行う。
(支払期日)
第4条 おむつ手当クーポン券は、申請した日の属する月の翌月に支給する。
(給付申請)
第5条 おむつ手当の給付を新規に申請、又は申請を更新しようとする者(以下「申請者」という。)は、在宅寝たきり老人等おむつ手当給付(更新)申請書(様式第1号)を町長に提出しなければならない。
2 前項の規定による新規申請の場合は、保健師の調査により証明を受けるものとする。
3 第1項の規定による申請の更新は、毎年7月に行うものとする。
4 町長は、申請者に対し、おむつ使用の確認のために資料(領収書等)の提出を求めることができる。
(届出)
第7条 おむつ手当の給付を受けている者が、第2条に規定する資格要件に該当しなくなったときは、速やかに町長に届け出なければならない。
(給付の停止等)
第8条 町長は、前条の規定による届出があったとき、又は届出を怠ったことが判明したときは、おむつ手当の給付を停止し、又は返還させることができる。
(おむつ手当クーポン券に関する諸事項)
第9条 おむつ手当クーポン券での支払に対し、協力事業所は、売上金についておむつ手当クーポン券の額面未満の端数が生じた場合は、売上金とおむつ手当クーポン券に記載された金額の差額を支払う義務を負わないものとする。また、対象者がおむつ手当クーポン券の額面未満の物品の購入に際し、おむつ手当クーポン券を使用した場合には、町は当該購入に使用したおむつ手当クーポン券についての第3条第5項に規定する支払を行わない。
2 おむつ手当クーポン券の使用期限は、当該おむつ手当クーポン券の支給を受けた日の属する第3条第2項に規定する年度内とし、これを超えて使用した場合の協力事業者からの代金支払の請求には、町は応じないものとする。
3 おむつ手当クーポン券を対象者の故意又は過失により紛失、破損等をした場合には、使用していないおむつ手当クーポン券の残額にかかわらず、その再交付は、行わない。
4 対象者がおむつ手当クーポン券により協力事業者に支払を行ったときは、物品の受領を確認し、当該おむつ手当クーポン券に署名を行わなければならない。この署名のないおむつ手当クーポン券により協力事業所が町に請求を行っても町は、この支払を行わないものとする。
5 協力事業者は、物品を対象者に納品し、又は受け渡した際には、綾川町在宅寝たきり老人等おむつ手当クーポン券使用簿(様式第4号。以下「使用簿」という。)に納入日、納入品名、納品担当者名を記載しなければならない。
6 対象者は、前項の使用簿について、町から提示を求められたときには、速やかにこれに応じなければならない。また、おむつ手当クーポン券の全部の使用が終了したとき、又は当該年度が終了した時点を持って使用簿を町に提出しなければならない。
7 対象者が虚偽又は不正な方法によりおむつ手当クーポン券を使用した場合又はおむつ手当クーポン券を第三者に譲渡した場合には、町は、対象者に対し支給したおむつ手当クーポン券と同等の金額を上限とした額の返還を求めることができる。
(その他)
第10条 この告示に定めるもののほか、必要な事項は、町長が別に定める。
附則
(施行期日)
1 この告示は、平成18年3月21日から施行する。
附則(平成26年4月1日告示第21号)
この告示は、平成26年4月1日から施行する。
別表第1(第2条関係)
項目 | 1 自分で可 | 2 一部介助 | 3 全介助 | |
日常生活動作の状況 | 歩行 | □ 杖等を使用し、時間がかかっても自分で歩ける。 | □ 付添いが手や肩を貸せば歩ける。 | □ 歩行不能 |
排泄 | □ 自分で昼夜とも便所でできる。 □ 昼は自分で便所で、夜は簡易便器を使ってできる。 | □ 介助があれば簡易便器を使ってできる。 □ 夜はおむつを使用する。 | □ 常時おむつを使用している。 | |
食事 | □ スプーン等を使用すれば自分で食事ができる。 | □ スプーン等を使用し、一部介助があれば食事ができる。 | □ 臥床のままで食べさせなければ食事ができない。 | |
入浴 | □ 自分で入浴でき、身体を洗える。 | □ 自分で入浴できるが、洗うときは介助を要する。 □ 浴槽の出入りに介助を要する。 | □ すべてに介助を要する。 □ 特殊浴槽を使用している。 □ 清拭を行っている。 | |
着脱衣 | □ 自分で着脱できる。 | □ 手を貸せば着脱できる。 | □ すべて介助を要する。 |
別表第2(第2条関係)
(1) 精神状態
重度 | 中度 | 軽度 | |
記憶障害 | 自分の名前が分からず寸前のことも忘れる。 | 最近の出来事が分からない。 | 物忘れ又は置き忘れが目立つ。 |
失見等 | 自分の部屋がわからない。 | 時々自分の部屋がわからなくなることがある。 | 異なった環境におかれると一時的にどこにいるのかわからない。 |
(2) 問題行動
重度 | 中度 | 軽度 | |
攻撃的行為 | 他人に暴力を振るう。 | 乱暴な振る舞いを行う。 | 攻撃的な言動を吐く。 |
自傷行為 | 自殺を図る。 | 自分の身体を傷つける。 | 自分の衣服を裂いたり又は破いたりする。 |
火の扱い | 火を常にもてあそぶ。 | 火の不始末が時々ある。 | 火の不始末がたまにある。 |
徘徊 | 屋外をあてもなく歩き回る。 | 家中を当てもなく歩き回る。 | 時々部屋内をうろうろする。 |
不穏興奮 | いつも興奮している。 | しばしば興奮し、騒ぎ立てる。 | 時には興奮し騒ぎ立てる。 |
不潔行為 | 糞尿をもてあそぶ。 | 場所を構わず放尿又は排便を行う。 | 衣服等を汚す。 |
失禁 | 常に失禁する。 | 時々失禁する。 | 誘導すれば自分で便所に行く。 |